[doll]⑫登坂広臣 (ページ18)

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広臣side ページ18

※

胸の上の幸せな重みを感じながら、俺もいつの間にか眠りについてて。

心地よく寝ていたのを、飛び起きたAの感触で俺の意識も覚醒した。

「どした…？」

目を開ければ眩しい部屋が広がっていて。

つけっぱなしだった電気に少しだけ目の奥が痛む。

時計を見れば夜中の2時で、その視線をAに戻すと真っ青な顔をして全身汗でびっしょりになっていた。

しかも少し震えてる。

「悪い夢でも見た？」

定まらない焦点で空を見つめるA。

どこか恐怖に怯えているようにも見えたから、しっかり抱きしめてやるとようやく我に返ったようで。

「お、み…」

「ん？」

「…怖い夢見た…」

「そっか」

そう言って、俺の腕の中で安心したのかまた眠りにつくAに、どんな夢を見たのか聞けなくて。

でももう魘されてる様子もなかったから、しばらくAを観察しつつ電気を消した。

「大丈夫だよ、俺がいるから」

耳元で囁いてから

朝までの眠りについた。

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