[doll]⑫登坂広臣 (ページ16)

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広臣side ページ16

※

ここは一気に畳みかける所。

「俺の事嫌い？」

ふわっと抱きしめて耳元で囁けば、"嫌いじゃない"って返ってくる返事。

もう心の中でガッツポーズ。

「じゃあお預けはなしね？」

念を押すように言って聞かせれば、渋々だけど頷いてくれて。

ホッと胸を撫でおろす。

だってお預けとかぶっちゃけ意味がわかんねーし。

俺からえろを取ったら何が残んの？

自分で言うのもあれだけどさ。

ぜったいなんにも残らない自信ある。

「って事で部屋入っていい？」

ってもうAを抱きしめたまま無理矢理入っちゃってるけどね。

一応聞いてみる。

「もう入ってるじゃん！」

さすがにそこは抗議されたけど、部屋に入って扉を閉めて完全に2人きり。

腕の中のAはそれを待っていたのか、猫みてぇに俺の胸元にほっぺを摺り寄せた。

なにこのツンデレ。

てゆーか甘えんぼう。

「よくこれで俺にお預けさせようと思ったよね」

「…。それはそれ、これはこれ」

なにがだよ(笑)

とにかくベッドに座ろうにもAがくっついてるし

ペットボトルの水でももらおうかと立ち上がってもAがくっついてるし。

「ちょっと離れて(笑)」

「ヤ」

もはやしがみついてるって感じ。

もう一回言っておこうかな。

「よくこれで俺にお預けさせようとしたよね」

ほんと、なんでだよ(笑)

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