[doll]⑩登坂広臣 (ページ41)

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広臣side ページ41

※

「今度はどこに行くんだろーねー」

遠足気分の隆二が俺の隣でわくわくしてるのがなんか面白い。

おかげでちょっと肩の力が抜けた。

「A、今どこにいんだろ」

窓の外を見ながら呟く俺に

隆二が慌てて俺に弁当を差し出すけど…。

「いや、俺腹減ってねーし」

「いやいや、でも食うと少し気持ちが落ち着くよ？」

そんなもん？

隆二説の信憑性は定かじゃねーけど、気ぃつかって渡してくれたことだし

その弁当を広げた。

って、

「お前二個も食うの！？」

隆二は二個弁当の蓋を開ける。

もうおかげで爆笑だよ。

「どういう胃袋してんの、お前」

マジでその食ったもん、その体のどこに収納されてんの…。

目をキラッキラさせて幸せそうに弁当を見つめる隆二。

両手を合わせて行儀よくいただきますをした瞬間。

ブラックホールかって勢いで食べつくした…。

「…お前、すげーよ」

ホントその食欲、関心する。

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