[doll]⑩登坂広臣 (ページ37)

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広臣side ページ37

※

「Aさんの親ってどういう人なんだろうね」

思いっきり他人事の隆二はなにやら想像を膨らませているけれど、俺としてはやっぱり父親っていう存在がちょっと緊張の対象なわけ。

「あんなに可愛い娘だもんなー。お前なんぞに嫁にはやらん！！って言われたらどーしよー」

「ありえそう！！しかも超怖そう！！」

なんでか爆笑してる他人事の隆二。

こいつも一緒に連れて行こうかな…。

「明日Aにご両親の事聞いてみよ…」

なんて平和な俺。

結婚というものの重要性や重大性もそうだけど

自分の発表で世の中を変えた事をよくわかっていなくて、

自分がそれほど影響力のある人間になっていたなんで知らなくて

目が覚めた時

少しの違和感を感じた事を気のせいだと感じたのを後悔してもそれはもう遅い事で。

トレーニング中に。

「Aさんが撮られてる…」

ヒロさんのこの一言に背筋がぞっとした…。

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