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広臣side ページ12
※
「私の話？」
ニコニコと可愛い笑顔で俺達の傍に来て
"こんな所で何してるの？"って聞かれるけどさ
「いやいや、お前の方こそ逆になにしてんだよ」
この階自体、お前用ねーじゃん…。
隠し事してる時って焦っちゃう俺は、少し言い方がきつくなることに気が付いてんだけど
言い直すと余計に変な事になりそうだから黙ってた。
しかも珍しく勘の冴えた？Aが俺と隆二を交互に見る。
「…なんか私に隠してる」
それは疑問でもなくて肯定された言葉で、本人は核心を得ているみてーでジロジロと俺達を探っていた。
「なんも隠してねーから！な。隆二！」
「そ、そうだよー！隠してないよー」
鬼のように棒読み隆二…。
今市くん…君、お芝居のお仕事来そうもないね…。
バレッバレの演技に俺はもう諦めモード。
しかも運悪く俺の後ろから、さっき仕舞い込めなかった紐が垂れ下がてるのを見つけられちまうっていう運の悪さ。
「なんか隠してる。それなに？」
俺が背中に隠すものを指さすA…。
ヤバイ…
そう思えば思う程焦りが出てきて。
変な汗を手の中にかいたせいで、その箱が床に滑り落ちた…。
当然中身が床の上に散らばって
それを見たAのキラキラした大きい瞳は
皿のように平たくなって、冷めた目つきで俺を見た。
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作者名：Rui
| 作成日時：2017年3月10日 22時
