[doll]⑥登坂広臣 (ページ48)

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広臣side ページ48

※

「で、お前は俺に会いに来たと」

聞けば負けじと言い返してくるA。

「会いたいってラインしてきたの臣でしょ！」

「でもその一言でここまで来ちゃうとかねぇ」

あんまりカワイイからまたからかって。

ふくれっ面になるAが面白い。

「つーか、痴話げんかは外でやってくれませんかね」

非常に冷たい隆二のその一言に俺達は部屋を追い出される。

まとめてぽいっとっていう感じに放り出されて。

なんなら鍵までかけられた。

「あのやろー…」

言ってはみるものの、ぶっちゃけ好都合。

追い出されたんだから仕方ないよね♡

「んじゃAの部屋行っていい？」

「えー、臣イジワル言うからヤダ」

「Aは俺に会いたくなかったの？」

まじめに聞けば、照れるAが視線を泳がせてぽつりと言う。

「会いたかった…」

って。

「んじゃAの部屋いこ」

Aの手を引けば、抵抗しない小さな手。

きゅっと握り返されて、ただそれだけで満たされた気になるから俺って超現金。

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