広臣side ページ44
※
考え事してるとホント時間ってあっという間。
まあ考え事ってAをどう連れ込むかって事なんだけど。
連れ込む以前に俺は隆二と同室だから俺がAの部屋に押し掛けるわけで、
とにかくアオイさんより先にAと2人きりになりたい。
なのにあんだけ考える時間があったのになんの策もねぇっていう…。
「もー、せめてAが2人きりになろうとしてこいよ」
そうすりゃ話は早ぇーのに。
夕食後の俺の呟きに、隆二が爆笑。
今俺と隆二は部屋で2人きり。
「あーもう！なんで隆二なんだよ！」
「今は隆子って呼んで♡」
「なんでだよ！」
首かしげんなよ、可愛くねーから！いかついだけだから！
「てかラインしてみりゃいいじゃん」
隆二のごもっともな意見。
そう言われるとまあそうなんだけど、どうも忙しくしてるように見えて邪魔できない。
指導側だから俺達よりはるかにやる事多そうだし、てか実際多いしね。
「仕事の邪魔できねーっしょ」
ため息交じりに答えると外からランクルのエンジン音。
「は！？マジで！？」
まさか、また一週間都内に戻るつもり！？
飛び起きた体が窓に駆け寄ろうとするけれど、それを見た所でどうしようもないし。
すぐにベッドの上に引き戻された。
「どこ行ったんだよ、あいつは！」
何の連絡もしねーで、勝手にどっか行きやがって！
「まあ仕事だから仕方ないよ」
隆二の慰めに耳を傾ける余裕もなく
俺は我慢できずにAにラインする。
ばーか、って。
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作者名：Rui
| 作成日時：2017年2月18日 0時
