[doll]⑥登坂広臣 (ページ40)

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広臣side ページ40

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「あれ？なんか機嫌よくね？」

体育館の入り口でたまたま会った隆二にさっそく見破られたっていうね。

「…お前ほんとすげーよな」

ある意味関心する。

その洞察力。

いや、むしろ野生の勘か？

「まあね。ちょっとAと話せたし」

ちょっとえろい事もしてきたし♡

臣ちゃんちょっとゴキゲンですよ、今は。

トレーニングモードに切り替わった頭の中はもうピンクは消え失せてるけど

まあ体のある一部はご機嫌ナナメのまま(笑)

「やっぱ可愛かった、俺の彼女。すげぇ可愛かった」

「うん、そんなの言わなくても知ってるしわかるし」

隆二のシラけた声にも全然お構いなしな俺。

カワイイと連発しまくりで、アオイさんの視線に気づかない。

まあ結局は。

自分の傍にAがいないとその姿を探して。

誰かの所にいたり、いたっていう気配を感じたらそこが気になるわけで。

俺とアオイさんは同じ気持ちのやり取りを何度も繰り返していると思う。

俺が天国ならアオイさんは地獄。

アオイさんが天国なら俺が地獄。

絶対的に反対位置になる俺達は結局常にお互いを意識してるんだと思う。

これに疲れた方が負けなんだろーか。

でも、彼氏は俺。

勝ち負けならもうすでに決まってるはずなのにね。

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