[doll]⑥登坂広臣 (ページ26)

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広臣side ページ26

※

午後のトレーニング中も

終わってからの夕食時も

とにかくAのあの姿が頭に張り付いたままでどうにもできない状態。

我慢しようとすればするほど

考えないようにしようとすればするほど

あの時の姿から声

そんで"もっと"ってねだるあの声が耳元で聞こえてくるような錯覚まで起きた。

なのにこういう時に限ってAは忙しそうで、メンバーさん達とまじめに仕事の話をしている。

あの様子じゃ深夜までかかるんじゃねーかなってぐらい。

アオイさんとのことを気にする様子もないぐらい、アオイさん自身も仕事に追われてるから、正直今は俺のいる場所はないと思う。

アミちゃんもそれがわかってるから近寄らないようだし。

こうなると本当に俺の出番はないわけで。

仕方なくAに話しかける事を諦めて自室に戻って。

隆二と繰り広げる男子トーク(笑)

てゆーか、俺の一方的な欲求不満を隆二が聞くだけだけど。

「もうどうしよ、やりたくてたまんねぇ」

うっかり大きな声で言っちゃうけど、いいよね。部屋の中だし。

「登坂さん、もうちょっと控えめに発言してください」

隆二の紳士的突っ込みを受けて、そんな余裕はないと言い切る。

だってもう、爆発寸前だしね。

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