[doll]⑥登坂広臣 (ページ16)

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広臣side ページ16

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夜になって。

花ちゃんはシンさんが全部話したっぽくて事情を全部知っていた。

ただ、やっぱりAは知らない事の方が多いらしく、なぜ自分が花ちゃんの部屋に居なきゃいけないのか理解はできなかったっぽい。

シンさんがこんな時の為に買っておいた酒を渡したらご機嫌に花ちゃんの部屋に入っていったけどね(笑)

「もうありゃ餌付けだよ餌付け」

お店に向かうタクシーの中でシンさんが笑ってる。

酒さえ与えときゃなんとかなるって言って。

店についてタクシーを降りると、シンさんが少しフラついたような気が…した。

本人は気に留めた様子もないから、俺が口出すのも変な感じがして黙ってたけど

やっぱ疲れてんのかなってのは感じる…。

「とにかく、アオイをどーすっかだな」

店に入り、さっそく本題。

「身内だけにやりにくい…」

シンさんがうなだれた。

身内って言うのは同じグループのメンバーって意味で。

全く知らねーやつならぶっ飛ばせるのに、なんて嘆きも入る。

「本当にアミちゃんとやったんすかね」

「まあ、たぶん。あの様子だと間違いねーと思う」

ため息をつきながらビールを煽った。

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