[doll]⑥登坂広臣 (ページ15)

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広臣side ページ15

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その日のトレーニングで、アミちゃんの姿は見かけなかった。

誰かが体調不良って言っていた気がするから、まあそういう事なんだろう。

アオイさんは飲んでいないせいもあるのか、いつもと変わらない様子で指導している。

「登坂」

休憩中にシンさんに呼び止められた。

「今夜Aは花んとこ預けて、俺と飲みいかね？外の方が色々話しやすいだろ」

「わかりました、トレーニング終わりで支度したら連絡します」

「ん」

短く返事をしたシンさんが向こうへ戻る時。

なんだか少し疲れているようにも見えた。

シンさん達ってAを含めたこのグループは、アオイさんがリーダーシップを取っている場面を見ることが多いからどうしてもアオイさんがリーダー的存在なのかと思うけど

実は誰よりも中立で一番気を配っているのはシンさんなのかもしれない。

あの歳で、すげぇ器のでかさだなって。

Aに似て、目が泳ぐ所がちょっとおもしれーけど。

今回の事も関係ないのに一緒に背負ってくれてて。

まあ一番はAの事が気がかりなんだろうけど、やっぱり面倒見はいい人。

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