[Verwöhn 'mich] 片寄涼太 ページ27
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A side
「……涼太？」
心地よい沈黙の中で、涼太の名前を呼んでみる。
するとすぐに返って来る柔らかい返事。
「どうしたの？」
ソファーの上で、膝に私を抱き上げながら本を読む涼太。
ドイツ語かなんかの難しそうで分厚い本から視線を私に向けて…そして微笑んだ。
「眠そうだね。Aはお風呂に入った後はすぐに眠くなるよね」
小さく笑いながら本を閉じて。
そして、片腕で私の頭を抱きこむとそっと胸元に寄りかからせてくれる。
「いいよ、寝ても。あとでベッドに運んであげる」
言うよりも早く、大きな掌は私の背中でポンポンと優しくリズムを刻む。
それだけであっという間に眠りの世界にいってしまいそうになるけれど……
でもそれだけじゃ寂しい。
「涼太」
撫でられながら顔を上げる。
上から覗きこんでくれる瞳を真っ直ぐに見つめ……私は黙ったまま。
「ん？どうした？」
無言の私の訴えを感じ首を捻る仕草。
でも…楽しげに口角が釣りあがるのが、全て分かっている証拠。
キスして欲しいな…。
言い出せない私の心を読んでか、涼太が意地悪く視線を細めた。
「言って？言わなきゃわからないよ？」
指先に髪を絡め、意地悪な口調。
分かってるくせに、言わせて楽しんでいる。
それが分かっていても、言ってしまう私はよっぽどソレが欲しいみたい。
「…キス…して欲しい…」
素直に言葉にすると嬉しそうな涼太の笑顔。
「ねえ、それ毎日言って？」
"どうして？"と聞く前に、お願いしたキスが降ってくる。
優しいそれから…激しい愛撫へ変わるキスが…。
fin.
[Verwöhn 'mich]→私を甘やかして
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[Warum?] 川村壱馬→←[Es ist virtuell] 川村壱馬 ��
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kota(プロフ) - 嬉しいです。(*≧∀≦) (2021年1月25日 2時) (
レス) id: 8448788f30 (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - 毎回楽しく読ませて頂いてます(*≧∀≦)そろそろ隆二もお願いしたいです。 (2021年1月24日 22時) (レス) id: 8448788f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rui
| 作成日時：2021年1月24日 21時
