【氷と炎】⑰数原龍友 (ページ10)

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帰る前に監督さんに挨拶に行ったり、途中スタッフさん達に話しかけられたりしとるAを眺めながら涼太とAの話題。

｢あんなに可愛かったら俺でも心配になるわ｣

腕を組んだ涼太がAを見ながら言う言葉にめーっちゃうなづいとく。

そうやろ？そうやろ？って。

｢普段2人きりの時とかどんな感じなの？

甘えてくるの？｣

珍しく涼太がそんなことに興味を持った。

普段ならあんま人のプライベートな事には立ち入ってこんし、誰かの彼女に興味を示すこともなかったのに。

｢まあ、そやなぁ

甘ったれやと思う。くっつくのは好きみたいやな｣

記憶がまだあった時のAだって、付き合ったばかりの時に僕の膝の中入り込んできたし

何気にくっつきたい空気は常に出とったし。

今はかなりそれが行動に出てくるから相手したるのが楽しくてしょうがない。

｢今もうっかり龍友くんに抱きつきそうやったしね｣

｢家やったら多分もうくっついたまま離れんで。

ほんで油断しとる所僕に押し倒されるわけや｣

｢そこまでは聞いてないんで｣

急にバッサリ斬り捨ててきよったわ涼太のやつ。

けど、ほんま珍しいわ、涼太がこんな事聞いてくるの。

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