【氷と炎】⑰数原龍友 (ページ5)

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次の日は自分の仕事の合間、宣言通りAがドラマの顔合わせをしてる現場に向かった。

監督さんが昔涼太主演の映画を撮った方で、その時も陣中見舞いに行った時挨拶させてもらってるから顔見知り。

念の為訪問の確認を取ったら快くOKして貰えた。

なかなかノリの言い方で、涼太曰く”ジェネの中だと龍友くんと一番気が合いそう”って言われたことがある。

確かに２、３度会ったことあるだけやのに、当時やたらとフィーリングが合ったわ。

その監督さんが喜びそうな差し入れを持って、教えてもらったホテルに入る。

時間的にもう台本読みしてるやろうから休憩中にでも顔を出そうかな。

ホールの外でしばらく待ってると10分もしないで中から扉が開いた。

｢あ、龍友くん｣

恐らく今から休憩っぽい。

ゾロゾロと演者さんやスタッフさんが出てくる中に交じって出てきた涼太がすぐに僕を見つけた。

｢監督さんは？

先に挨拶したいねんけど｣

言ってる側からAと一緒に監督さんが出てきて、僕を見つけるなり”久しぶり”なんてめっちゃ笑顔で抱きついてきた。

ていうかハグ。

ノリがアメリカ人なんやね、この人。

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