【氷と炎】⑰数原龍友 (ページ37)

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遅れて2人のところに合流すると、ニィサン……変なエンジンかかっとる……。

｢なんで龍友と付き合おうと思ったんですか？

めっちゃイタイファンじゃないですか、ほんとにこんなのが彼氏でいいんですか？｣

いやいやいや、言い方！

僕とニィサン仲ええからこんな雑な言い方すんの分かるけど、disりすぎやわ、今日。

｢付き合おうと思ったきっかけ……ですか……

んー……なんだろな｣

律儀なAは真面目に考え始めたわ。

腕組んで、なにか自分の中を色々探っとる感じ。

｢きっかけってなると、ちょっと上手く説明できないですけど

もう龍友以外の人とは付き合いたくないです。

龍友に別れようって言われたら、多分泣いて縋っちゃう｣

……、

え！？

マジで！？

ニィサンより僕の方が面食らう返事が来たわ！

しかもなんかA、別れを想像でもしたのか目線が下がっとる！

あかん、そないな顔せんといて。

｢地球が滅亡しても言わへんわ、別れようなんて｣

｢俺も、こいつは絶対言わないと思うわ。

てか、数原が離れられなさそうだしね｣

僕の言葉を後押しするニィサンも、ちょっとAの視線が下がったのに気づいたっぽくて

慌てて宥めるような仕草を見せた。

てか、僕以外の人に感情を表現してくるAが、なんかちょっと珍しいわ。

それだけ嫌やと思ってくれてんのかな、僕と別れること。

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