832 ページ32
◇
乗り込んだ車は直ぐにエンジンがかかって動き出す。
ちょっと人が集まりすぎてんから、早めにここから離れた方がええやろっていう事で。
まっすぐ前を見て運転するAの横でスマホを取りだした僕。
何をするかやなんて、やることなんてひとつしかない。
Twitterの画面ソッコーで開いてんのやから。
虫眼鏡マークタップして、まずはAの名前で検索。
ロード画面からしばらくして表示されたのはAの可愛い写メ。
てゆーか写メちゃうな、スクショやな。
なにかのOAの時とかのスクショ……
で、今日の写真は……
……
……ないな……。
え、じゃあ数原龍友で調べて……。
……
……
……。
｢なんでないねん！！｣
どういうことでしょうかね！？
どんだけ調べてもさっきの写真1枚も出てこーへんことにキレた僕のシャウトにAがめっちゃビクーッてしてたわ。
｢なんでや！めっちゃシャッターチャンスあったやんけ！
アーンして貰ってる写メは！？楽しみにしててんで！？｣
画面に向かってブチ切れた僕に呆気に取られとるAは状況を理解したようで。
ハンドル叩いてウケだした。
｢怒りすぎー｣
なんて、ケラケラ笑っとるわ。
｢いやいやいや、僕楽しみにしててんで？
どういうことやねん、めっちゃええやんけネットマナー！やりおるな！今の人達！！｣
もう軽くパニックな僕と大笑いなA。
諦めきれずインスタの方もあれこれ調べるけど、なーんも載ってへんかったわ。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rui
| 作成日時：2021年1月5日 23時
