【氷と炎】⑰数原龍友 (ページ20)

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勝手に頭の中でAの事務所が契約した部屋に僕も転がりこもうって算段を立てとるけど、現実問題若殿もおるし、荷物も多い。

何気にサーフボードかなりかさばる。

2人で住むなら広めの家がええし、その前に既に契約されとるAの新居とか同棲の件とか色々話したいことがある、それぞれの事務所と。

｢ちょっと僕、Aの事務所の人に会えへんかな？｣

｢それは予定合わせれば全然会えると思うけど｣

｢ほんなら、明日事務所の偉い人に僕から話したいことがあるって伝えてくれへん？｣

｢わかった｣

少し疑問顔のAの頭を撫でて、おでこにキス。

ふにゃって笑う顔がちょっと赤くなってて、いつまで経ってもこないな反応すんねやねって、その可愛さについニヤけた。

｢タレ目になってるよ｣

｢またか。

なんでやろ、そんな自覚ないねんけど｣

指先で目じりを吊り上げた。

カッコイイ思われたいのにタレ目になるとか、理想とは程遠いやん……指で押し上げたぐらいじゃ無理かもしれへんけど

切れ長の鋭い目にならへんかな、直己さんみたいな。

タレ目について考えとる間に、胸元でAがあくびをしとった。

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