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長尾「おはよう、ございます」
「………おはよう」
長尾「やっぱり仲良し、ですよね？ 小島先輩と」
「…仲良し、かは分からんけど……仲悪くはない、かな？」
長尾「それを仲良しって言うんですよ」
長尾くんはそう言って、ぺっと養生テープをステージに貼った。
少し乱暴な手つきと拗ねたような顔が、申し訳ないけど凄く可愛くて、思わず口許が緩む。
「……ふふっ、仲良し、なんかなぁ」
長尾「なぁんで笑うんですか！」
「んー？ なんでやろ」
長尾「あー嫌や嫌や！そうやってバカにして」
「してへんしてへん、可愛いなぁって思っただけやよ」
長尾「……A先輩に可愛いって思われんの、嫌なんです」
「でも長尾くんは可愛いし」
長尾「可愛いだけなんは嫌や」
初めて話したときに比べて、長尾くんは色々隠さなくなった。
拗ねたり喜んだり、そういう気持ちが前よりずっと見えやすくなった気がする。
私がそう思ってるだけかもしれないけど、それでも私はそのことが嬉しくて堪らない。
長尾「………今日、一緒に回れるのずっと、楽しみにしてたんです、俺。だから——」
君が可愛いだけじゃないことなんて、ずっと前から知ってる。
だって私は、小島の陰からずっと
長尾くんのことを見てた。
長尾「——だから、今日は可愛いだけじゃない俺のこと、ちゃんと見といてくださいね？」
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作者名：雨野 | 作成日時：2022年9月24日 18時
