初心な僕らは恋を知らない (ページ19)

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3-1 妄想中… ページ19

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—— 2ヵ月前 ——

長尾『——もう眠くなってもうた？なんか静かになっとる』

『…ううん、眠くはないんだけど……』

長尾『んー？どしたん？疲れてんねやったらもう寝る？』

『そうじゃなくて、あの、ごめん私……ずっと長尾くんに話さないといけないことあって』

長尾『なに？真面目な話っぽい』

『うん、真面目な話』

長尾『聞くで、なに？』

『……ずっと、話さないとなって思ってたの。いつもこうやって、長尾くんだって忙しいのにこうやって電話で話す時間くれて……凄く嬉しいんだけど、申し訳なくて』

長尾『申し訳なくなんてないよ、俺がAさんと話したくて電話してんねんもん。そんな、』

『違う、違うの、そうじゃなくて……』

長尾『そうじゃなくて？』

『…長尾くんが、私に好きって言ってくれてから、ずっと考えてた。凄く、凄く言ってくれるから、私も答えなきゃって思ってたの、ずっと。
だけど、やっぱり……私じゃダメだなって』

長尾『……どういう意味？』

『………長尾くんがくれる分の好きは、本当に嬉しい。嬉しいから、それに甘えて…ずっと黙ってた』

長尾『………なぁ、ちが』

『違くない………長尾くんのこと、好きになれなくてごめん。ずっと黙ってて、ごめん。

別れてほしいの』