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長尾side
長尾「——でもなAさん、ほんまはそんなこと言う人やないねん。」
高橋「わからんやろ、」
長尾「…分かるよ。分かる。なんでAさんがあんなこと言うようになってもうたのかは、俺には分からんけど、でもほんまはそういうこと言う人やないねん。」
高橋「なんでそこまで言えるん？」
長尾「……初めてAさんと会ったときにな、言うてたんよ。『誰かに良いことをしたら、きっと自分にも良いことが返ってくる。だから、あなたも私も、きっと上手く行きますよ』って。」
俺がそう言うと、高橋くんは少し驚いたような顔をして、それから自嘲気味に笑った。
高橋「俺らもよう言うてたなー、それ。」
長尾「うん。やから、Aさんも俺らとおんなじなんやなって思って、それで好きんなった。」
ずっと、“普通の子”と“アイドル”の狭間だった頃からずっと、高橋くんと話していたことがある。
『——後ろからでも端っこからでも、全力の笑顔でおったら、いつかその笑顔は俺らにも返ってくる。やから、俺もお前も上手くいく。』
リハ場でも遊園地でも電車の中でも、結局いつもその話になったから、今でもよく覚えとる。
高橋くんだって、忘れてるわけない。
高橋「なるほどなぁ、それはしゃーなしやな。」
長尾「うん、俺もそう思う。」
そう言って笑うと、高橋くんも少し遅れて笑った。
長尾「やから、Aさんが元気になるまでは、俺がおったらなって思ってる。」
高橋「Aさんが元気になったら、謙杜はどうするん？」
高橋くんが柔らかい声で尋ねる。
俺もそれをずっと考えとるよ。アイドルの俺に出来ることを、ずっと考えとる。
長尾「Aさんが、俺がおらんくても大丈夫なぐらい元気になっても、俺はどこにおってもAさんのそばにおるよ。」
その言葉の意味が分からないほど、高橋くんはバカじゃない。バカキャラやけど、大事なことはちゃんと分かっとる。
Aさんが、俺がおらんくても大丈夫なぐらい元気になったら、俺はもうAさんには会わへんよ。
その代わり、テレビでもコンサートでも曲の中でも、Aさんが俺に会いたなったらいつでも会えるように、ずっと笑顔でおらなあかんよな。
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雨野(プロフ) - のあさん» はじめまして！コメントありがとうございます！お楽しみいただけてとても嬉しいです！ゆっくりな更新になりますがお付き合いいただけますと幸いです…！ (2022年4月10日 13時) (
レス) id: 71b7fa2e9d (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 完結おめでとうございます！続編もとても楽しみにしています！これからも陰ながら応援しています〜！ (2022年4月9日 23時) (レス) @page50 id: 638164d256 (このIDを非表示/違反報告)
雨野(プロフ) - たにぴこさん» はじめまして！コメントありがとうございます！最高すぎてずっと頭から離れず…書いてしまいました…！お楽しみいただけて嬉しいです！ありがとうございます〜！ (2022年3月31日 10時) (レス) @page27 id: 71b7fa2e9d (このIDを非表示/違反報告)
たにぴこ - 某番組の新曲初披露、最高でしたよね〜！！めっちゃイメージしやすくて妄想捗らせながら読ませてもらいました〜！雨野さんのお話ちゅきちゅき〜♡です！！ (2022年3月31日 3時) (レス) @page27 id: 9b77b91fc8 (このIDを非表示/違反報告)
雨野(プロフ) - おおはちさん» はじめまして！コメントありがとうございます。お楽しみいただけてとても嬉しいです！マイペースな更新になりますが、お付き合いいただけたら嬉しいです…！ (2022年3月28日 13時) (レス) id: 71b7fa2e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨野 | 作成日時：2022年3月27日 0時
