夢主死ネタ短編集＿＿壱【鬼滅の刃】

壱話。 ページ21

悪女。

きっと誰もがそう呼ぶだろう人。

蓮南 友麗美。

鬼殺隊、麗柱。

そして柱でありながら同じ柱を虐めた、誰がどう見ても悪女。

誰一人として、その事に気づいてはいないけど。

そいつに私は心臓を刺された。

日輪刀で。

すっごい痛かった。

勿論、友麗美は逃げた。

胡蝶しのぶ
「Aさん！？」

蓮南 A。それが私の名前。

見てわかる通り、友麗美は私の姉だ。

そして胡蝶さん。

冨岡義勇
「刺されたと聞いたんだが！？」

義勇さん。

甘露寺蜜璃
「Aちゃん！どうなってるの！？」

甘露寺さん。

伊黒小芭内
「おい。刺されたと聞いたんだが？それは本当かね。だいたいおかしいじゃないか。ﾈﾁﾈﾁ」

伊黒さん。

宇髄天元
「おい！派手にどういうことだ！？」

宇髄さん。

不死川実弥
「おいィ！どういうことだァ！？」

不死川さん。

煉獄杏寿郎
「うむ！まったくもって意味がわからん！」

煉獄さん。

時透無一郎
「ねえ、どうしたの？」

時透さん。

悲鳴嶼行冥
「嗚呼…何て哀れな……南無阿弥陀仏」

悲鳴嶼さん。

誰も心配はしてくれないし誰も、

信じてはくれない。

私が刺されたってことも。





『みな、さん。ゴフッ、わた、しは、もう、助か、りませ、ん。ゲホッ、ゲボ』

私は…死ぬんです。

胡蝶しのぶ
「そんな…！！いったい何が起きてるんですか！？」

冨岡義勇
「意味がわからない…！」

皆何かを言っている。

だけどそれすらもかすれていく。

嗚呼、やはり私は死ぬんだな。

ならば早く言わなければ。

『さい、後に、お伝え、する物、が、あります。ゴホッ!鬼、舞、辻の、事、です』


そう告げた途端、雰囲気が変わった。

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