夢主死ネタ短編集＿＿壱【鬼滅の刃】

壱話 ページ13

少女は運が無かった。

鬼殺隊員があれ程会いたがる、鬼舞辻無惨にあってしまったのだ。

少女も一応だが鬼殺隊、咲柱。

『咲の呼吸・陸ノ型 枯れ牡丹』

牡丹は何枚もの大きな花びらからできている。

その花びらが散っていくようなさまに隠れ、細かい斬撃を与える。

懸命に戦った。

鬼舞辻無惨
「鬼狩りか……」

『咲の呼吸・肆ノ型 蓮蓮華』

蓮は空に向かって大きく背伸びしている華。

跳躍し、大きく斬りかかる。

だがそれも鬼舞辻無惨は軽々と避ける。

『咲の呼吸・捌ノ型 桜木』

桜は五枚の花びらが連なってできている。

その桜の木はどっしりと大きく多方面に枝をのばす。

自分を中心に沢山の技を出す。

鬼舞辻無惨はそれを飛んで避け、Aを捕まえる。

『ｯ!!咲の呼吸・拾ノ型 零れ咲き』

零れた種が地に落ち、そこから芽を出すように。

下に向かって技を出す。

鬼舞辻無惨
「無意味な事を」

鬼舞辻無惨は少女に爪をたてた。

『グ、ウゥ、グゥゥゥウ』

ポンッ

少女は人から狐の姿になってしまった。

少女は、力を使いすぎると狐に強制的になってしまうのだ。

それを見た鬼舞辻無惨は

鬼舞辻無惨
「気に入った。お前を鬼にしてやろう」

そう言って少女、Aを無限城ヘ連れて行った。

べベン

狐姿のAを抱え、口元に血を垂らす。

鬼舞辻無惨
「さあ、私の血を飲め。」

『いや、よ。誰が、鬼になんてなる、もので、すか。』

Aは最後の力を振り絞り、狐少女になった。

鬼舞辻無惨
「なるほど。そういうこともできるのか。ますます気に入った。」

Aは逃げた。

だがこの無限城に逃げ場などあるはずも無く、あっけなく鬼舞辻無惨に捕まり、気絶させられた。

目を覚ますと、Aはもう、鬼だった。

Aは人を喰わなかった。

喰ってしまえば、後戻りはできなくなってしまう。

鬼舞辻無惨はやがて人の代わりに、自分の血を上げるようになった。

Aは抵抗したが、どこからでも血を出せる鬼舞辻無惨にむりやり飲まされた。

何ヶ月かそんな日々をおくっていれば、やがてAは血鬼術を使えるようになった。

そして鬼舞辻無惨はそれを見せろと言ってきた。

Aは従った。

逆らえば、血を飲まされる。

血を飲まされれば、記憶は薄れて行く。

もはや、今、この瞬間に記憶を保っていること事態、奇跡なのだ。

『血鬼術・焼華千年(しょうかせんねん)』

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