夢主死ネタ短編集＿＿弐【鬼滅の刃】

＿参話 ページ9

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その至極真っ当さ故に誰も反論は出来ず、今までの事について考えなくてはいけなかった。


今まで放ち続けていた罵詈雑言。


その言葉にどれだけAが苦しみ、どれだけAが絶望したか。


誰もわかる筈がなく、ただ心の中で謝り続ける事しか柱は出来なかった。


この事は、柱の中だけの秘密となった。


この事が一般隊士に漏れれば、柱は信用をなくすだろう。


柱を信用できないままもうすぐ起こるであろう、最終決戦に挑む事は負けを意味していた。


また、Aに助けられた隊士は多かった。


そしてそれは必ずしも一般隊士だけではなかった。


煉獄や宇髄、そして、胡蝶カナエもまた、助けられた人の中だった。


それでも、煉獄や宇髄はAを信じられず、弱い、醜い、と罵った。






Aの死に方は、呼吸と水を使った、助からないものだった。


氷柱(ひばしら)である、淡雪Aはもちろん氷(ひ)の呼吸を使う。


Aはその中の弐ノ型、氷結と伍ノ型、風花雪月を使った。


弐ノ型は文字通り凍らせる技。


伍ノ型は自然の風、花、雪、月を用いて、相手に攻撃するのだ。


特に雪を使う。


雪の結晶を凍らせ、相手に刺す。


また、雪を使っている間その他風花月は、空に舞っている状態になる。


つまり、風がそよそよと吹き、何種類もの花がひらひらと舞い、綺麗な月がきらきら光る状態で氷の結晶に刺されるのだ。


幻想的で、綺麗で、それはまるで、夢のようである。


それを使った死に方…それは──


まず、水の中に潜り、自らを伍ノ型で攻撃する。


雪が刺さった所で自分全体を弐ノ型で凍らせる。


後は水の中を沈むだけ。


氷は呼吸で作ったものだからか固く、溶けない。


それは雪も同じだ。


そうしてAは一人、水の中を沈み始めた。

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