自分を恐れる少女がみんなに愛される話 (ページ45)

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次の日の朝になると予想通りしのぶ先生の薬の解析が終わった様で隠と呼ばれる部隊の方が手紙を持って来てくれていた。

昨日捕まえた男は治療や今後の処分が決まるまで蝶屋敷に送還されるらしく、そのまま隠の方々が連れて行った。

無一郎は昨日言ってしまった発言に対してかなり後悔しているらしくいっそ死にたいと思っていたが、律があまりにも普段通り接してくるのでその思いは嘘のようになくなった。

それどころかあまりに普通の律に怒りされ覚えた。

無「ねぇ、薬のせいとはいえ昨日僕があんな醜態を晒したっていうのに律は照れるわけでもなければ気まずく思うわけでもないんだね。それってなんか癪だな。」

『えぇぇ…なんて理不尽な…あれは薬のせいだったんだからしょうがないでしょ。それにせっかく親友の無一郎と同じ任務なのにギクシャクしたくないし！！』

無「………あっそ。」

素っ気なく返事はしたが無一郎はかなり喜んでいた。

最近律が新入りの隊士と親しく接しているのも見て少し寂しく思っていたのだ。

柱会議のあとも律と出かけようと思っていたら煉獄に先を越されてしまっていたし。

継子にだって、なるとしたら絶対に自分の継子になるのだろうと思っていたのに気付いたら冨岡義勇の継子になっているし。

素直に継子になってと言えなかった無一郎は、他の柱達から熱い継子コールを受ける律に対して継子ってパシリってことだからと間違った情報を伝え他の人の継子になるのを阻止したりもした。

記憶のない自分にとっては律とあって友達になって過ごした日々だけが支えになっている。

だから例え媚薬を盛られようとも絶対に手を出さない。

『昨日の薬の効果あの男が言ってた通り感覚麻痺。でも投薬量で効果が変わるみたいで量を増やせば視覚、聴覚、味覚、触覚なんかも奪えるかもしれないみたい。この薬は効果を薄めてあるって。」

無「はぁ…その薬の元になってる血をもつ鬼はなかなか物騒な血鬼術を使いそうだね。」

『あと副作用は、、、薬の効果が弱まって簡単に言えばお酒に酔っている時と同じ状態になるみたい。』

無「は？」

媚薬効果じゃなくてただ酔うだけ？

『うん。』

僕って酔ったらあんな風になるんだ…

今後絶対に酒は飲まないでおこうと心に決めた無一郎であった。