自分を恐れる少女がみんなに愛される話

ホワホワしちゃう伊之助(伊之助side) ページ12

こいつは何を言ってやがる…


俺は何度もこいつに攻撃を仕掛けたのに
助けるのが当たり前？？


しかも足手まといだと思って置いてきたのに…


野生じゃ足手まといがいれば命を落とすから当たり前だ。


任務に出る前、日差しを浴びて見るからに気分が悪くなっているこいつを見て俺はついてくるなと言った。


それでもこいつは食い下がらなかった。1人で行って怪我したらどうするんだとか心配だとか…


全く関係ないやつをなぜそんなに心配するのか訳が分からなかった。


しまいには道すがら何もないところで転ける律を見た伊之助は置いて行こうと決意したのだ。


鈍臭いやつ。


それが第一印象だった。


でも俺がどれだけはやく走ってもあいつは懸命に付いてきた。運動不足だからこんなにはやく走ったら死んじゃうと言いながら。


伊「だったら付いてくるな！！！」


『でもそれだとあなたが1人で行くことになる！！
それは心配だから意地でも付いていきます！』


なんでだ…なんでこいつはこんなに見ず知らずの俺のために必死なんだ。


そして今も


『あ！！血が滲んできてる…起きちゃダメですよ…貴方が一番重症なんですから！！』


そう言って包帯を巻き直してくれる律に対するこのホワホワした気持ちはなんなのか…


「お前…」


『なんでしょう？』


「お前もしかしてメスか？」


『え……』


そう言ってしばらく固まった後


そうですよねぇぇえ！！男である伊之助さんがそんな可愛いお顔をされているというのにこんなブスが女なんて信じられませんよねぇええ？！泣


律はそう言って地面に突っ伏しながら泣きだした。何を言ってるんだこいつは。


伊「お前何言ってんだ………」


『はい。私はブスだしなんの取り柄もないクズです。一生結婚も出来ないんだろうなあはは…』


話が噛み合っていないし律は目が死んでいた。なんでだ？


伊「いいんじゃねぇか？俺はお前が気に入ったしお前を俺のメスにしてやってもいいぞ。」


こいつは強いしいい子供が産めそうだ


子供を育てるいいメスの基準で見ると


少し身体はちっせぇし胸も足りないが


腰もしっかりとしていて文句はない


『ひやぁぁあ！！やめてくださいお嫁に行けなくなる！！！！』


伊「あ？俺がもらってやるて言ってんだろ！！文句あるか！！」


そう言って律の身体を確かめるように触る伊之助。

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