ナイショの話。

＊ ページ26

伊野尾side

やばいよ〜…どうするよ〜…

BESTにバレちゃったよ〜…

しかも今日、BESTだけの撮影の日…

よりによって…

あー…いきたくないなぁ…

でも休んで迷惑かけたくないから行きます。

まだ寝ている圭人は起こさずに朝ごはんを作り準備をして静かに家を出た。

玄関を出ると１台の車が。

不思議に思っていると窓が開き、見えた顔は光でした。

「…おはよ」

「伊野ちゃんおはよう」

いつもと変わらない挨拶なのは気のせいかな

「「……」」

でもやっぱり車内は沈黙…。

先にしゃべったのは光だった。

「伊野ちゃん、もう一回説明してもらってもいい？」

「うん…」

俺はぽつりぽつりと話し始めた。

「３ヶ月前に俺と圭人は結婚した。他のメンバーに隠してるつもりはなかったけど、男同士だし伝えない方がいいかなって思ったから黙ってた。」

光は俺の話を黙ってずっと聞いてくれてた。

「…まぁ、そんな感じかな」

一通り話し終わった。

「優…だっけ？その子は何？もう子どもできたの？(笑)」

「そんなわけないでしょ(笑)優はこの前玄関開けたらいたんだ。どうも親に捨てられたらしくて。引き取り先が現れるまで俺たちで育てようって話になってる。」

「…そっかそっか。大変だね…」

そして光は俺の目をじっと見てきた。

「伊野ちゃん俺は何があっても伊野ちゃんの味方だから。何かあったら頼って？」

光の優しさに涙が出そうになった。

「ありがとう…光…」

「おぅ！…よし！行くか！ちゃんとBESTのみんなに話しなよ？」

「うん、わかってる。」

そして俺たちは仕事に向かった。

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