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私は先程の


高身長に、外套


のことを書類にまとめていた



補佐官なら当たり前だが



中原幹部とも同じ部屋






先程から沈黙が続いている




私の打つ、パソコンの音と



中原幹部の資料を捲る音




それだけが響く





「紫乃」



急に名前を呼ばれて


思いっきり身体が跳ねた



そんな私の姿に



彼は少し微笑んだ




「な、なんでしょう?」



恐らく、私はかなり怯えている




「太宰の野郎から何かされたか?」



真剣な表情の彼に


少し怖気付く




「いえ、特には」



私が答えると



そうか



と顔を伏せてしまった




コンコン



そこにドアをノックする音が響く




「はい」



私が返事をし、扉を開けた



「中原幹部、補佐官

ボスがお呼びです」



私は直ぐに行く、と返事をした



私と中原幹部が呼ばれることはほとんどない




一体何事だろうか



そう思いながらも



中原幹部の後を追った





「よく来たね、二人とも」



呼び出したのは貴方じゃない


と思いながら


私はボスをみた




「泉くん、、、

そうだね、今は泉くんじゃなかったか」


ボスはわざとらしく


私の旧姓を呼んだ


なんだ、、、?


結婚してからボスは


私を「紫乃くん」と呼ぶ



違和感極まりない


「紫乃くん、君に任務だ


だけど


君は既婚者の身



中也くんにも了承を得たい」



そう言って渡された紙に


2人で目を通した



「、、、なるほど」



そこに書かれていたのは



俗に言う「夜のお仕事」と言うやつだった



ポートマフィアにおける


「夜のお仕事」とは


色香などで相手を翻弄し、


重要機密を吐かせること


この任務が任されるのは


ポートマフィア内でも僅かな女性だけだ



その内の1人が私である




「中也くん、君はどう思う?」



隣で固まっている中原幹部を


チラ、と見た





表情からは何も感じ取れない




「任務、ですか



わかりました」




そういい、中原幹部は


私から紙を取り上げた




何故か



心の痛む私がいた



自室への帰り道、



私は考えていた




私がこういう仕事をしても



中原幹部は



どうってことないんだろう




だって





政略結婚だから




私は青い済んだ空を見上げた

決行日→←太宰という男



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あまね(プロフ) - かんけつ (11月6日 13時) (レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
Mela(プロフ) - keyさん» ありがとうございます! (2021年10月3日 23時) (レス) id: 60b96a4b29 (このIDを非表示/違反報告)
key - いつも楽しませてもらってます。 (2021年8月10日 10時) (レス) id: 007fbd0124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mela | 作成日時:2019年10月13日 21時

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