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織田作之助という男 ページ16

「織田作之助、、、?」




「あぁ、紫乃は聞いたことあるか」





私が書類を提出した時の話だ





その青い瞳をこちらへ向けて



中原幹部は言った





「存じ上げませんが、、、」





「そうか、、、


ならいい」



忘れてくれ


そう言ってまた
パソコンを打ち始めてしまった




織田作之助、、、





何かの書類で見たような、、、






私は唸りながら



12時の廊下を歩いた




そして資料室に行った







「、、、あ、これか」





それは


構成員名簿






「、、、手が届かない、、、!」





すると





色の白い手がすっとその書物を取ってくれた






「これですか」





「あ、芥川くん!」



芥川くんは私と同い年



だが彼の方が先輩である



しかし、私は補佐官のため


微妙な関係だ




「あ、ありがとう」





私が言うと




ひとつ頭を下げで去っていこうとした




「あ、あの


芥川くんは

織田作之助って知ってる?」




その声に彼はピタリと止まった




「、、、そいつのことを調べてるですか」




「うん、、、」




「それなら」





すっと横の本棚に手を伸ばし




私にひとつの書類を渡した





「こちらを見た方が良いかと」




そして去っていってしまった





「あ、ありがとう!」





恐らく聞こえているだろうが



彼はいつも通り無視して行った





もういつもの事で慣れてしまったが




「この書類、、、



死亡者一覧、、、?」




亡くなっている方、、、?









「あった、、、」





織田作之助、、、






「、、、なんでこんなに白紙、、、?」




他はどこに所属だったか



能力名など書いてあるが



名前しか書いていない





私は違和感を覚えながら



お墓の場所を確認した







「紫乃、いるか?」





「はい!」





突然の声に驚くと


中原幹部が私の荷物を下げて来ていた





「帰るぞ」



「あ、はい!」




私はあたふたと


書類を元あった場所に戻そうとした







「と、届かない、、、」




私がもたもたしていると



中原幹部が後ろから書類を押してくれた





「あ、ありがとうございます」




「お前、、、出す時どうやって出したんだ?」



「あ、出す時は芥川くんが出してくれて」



「芥川が?」



中原幹部は驚いたように目を見開いた

早朝、初めまして→←不憫な距離感



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あまね(プロフ) - かんけつ (11月6日 13時) (レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
Mela(プロフ) - keyさん» ありがとうございます! (2021年10月3日 23時) (レス) id: 60b96a4b29 (このIDを非表示/違反報告)
key - いつも楽しませてもらってます。 (2021年8月10日 10時) (レス) id: 007fbd0124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mela | 作成日時:2019年10月13日 21時

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