中原補佐官は政略結婚ですけど何か【文スト】 (ページ11)

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思いページ11

中也side

『こちら中原紫乃

中原幹部、これから突撃します』

「分かった

俺が合図する」

俺はゆっくりと息を整える

『！？

きゃっ！！？』

「紫乃！！？？」

紫乃の小さな叫びと共に

インカムを通さずとも聞こえる

爆発音

「まさかっ」

俺は走り出した

数キロ離れている目的地へと

途中ガサガサと音がなった

『こちら中原補佐官部隊

中原幹部、聞こえますか？』

「ああ、どうした？」

俺は足を止める

「とりあえず、一度退散だ

出直すぞ

帰ってこい」

『はい』

ツーツーツーと切れた音が聞こえる

しかし不安は酷くなる

何故だ

インカムは俺と紫乃にしか繋がっていない

何故、紫乃以外が喋った、、、？

紫乃が今喋れない状況か、、、？

「クソっ」

何も出来ない俺は地面を蹴った

「中原幹部！！」

俺は呼ばれて直ぐに振り返る

「お前ら！！

無事か！！」

部下の1人が前に出てくる

「私達は無事です

ですが」

ですが、、、？

「何があった？！」

「中原補佐官が怪我を、、、」

俺は頭の奥が熱くなるのを感じた

「っ紫乃はどこだ！？」

「ここです」

部下の1人が紫乃を背負っていた

スーツは砂だらけになり

顔には擦り傷がある

ぐったりとして目を閉じていた

「紫乃！！！」

指先から血が落ちている

「とりあえず、一時退散だ」

そう言って俺は紫乃を受け取った

暖かい

「死ぬなよ！！」