狗巻棘くんは私と結婚する運命 弐【呪術廻戦】

陸拾参話 軍杯が上がるのは ページ31

あれから




東京校、京都校共に０対０







なかなか得点が入らない








けれど互いに疲れが見えてきている






そろそろ勝敗がつきそうだ








けれどその前に私達は守り







守備に着く







じりじりと当たる日差しに皆汗が滴っている







東堂さんが2塁にいる









バッターボックスは加茂さん







ワンアウト




このまま打たれると点が入る恐れがある








カキィンと高鳴りが聞こえる







「浅葱さん！」





野薔薇ちゃんの声に反射的に体が動く








球は私の顔面目掛けて飛んできていた








手を振りあげて







なんとかキャッチ







すぐさま真横にあるベースを踏む









「っあっぶな！！」






「浅葱さん！！


大丈夫？！」







みんなが私を心配して駆け寄る







「だ、大丈夫




ちょっとびっくりしたけどなんとかキャッチ出来て




アウトにしたから、、、」







みんなほっとしたように微笑んだ






とりあえず私のこのプレーで





攻守交代だ








初回真希が打ち上げたが






箒に乗って守備していた西宮さんに取られる








「ホームランだと思ったのに！！」





隣で叫ぶ野薔薇ちゃんをどうにかなだめた









次は棘くん







棘くんは難なく出塁






そして次は、、、







虎杖くん








虎杖くんはボールが放たれたと同時にふっと笑う






「おりゃあ！！！」






キィン、とバットが今日1番の鳴り方






「よし！！」





西宮さんの横を通ってボールは飛んでく






そしてグラウンド外の林に落ちる







「ホォォムラァァアン！！！」




五条先生の叫び声と共に






みんな立ち上がる






帰ってきた棘くん、虎杖くんとハイタッチ






私達は勝利を収めた







＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



「それじゃ、カンパーイ！！」





その夜


私達はお疲れ様会を寮で開いている






「虎杖くんのホームラン凄かったね〜！」




「まじすか！あざっす！」




「野薔薇、食いすぎ」




「あと１個だけ！真希さん！」




「棘何飲んでるんだ？」





「すじこ〜」



「え、なんですかそれ、、、


色、、、」






それぞれお菓子を持ち寄り





私達は楽しんでいた







とんとん、と隣から肩を叩かれて振り返ると






棘くんがそっと机のしたの私の手に紙を渡す





人差し指を唇に当てている




私はよく分からず紙を見た

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