検索窓
今日:15 hit、昨日:11 hit、合計:319,728 hit

Umbrella which was forgotten2 ページ10





聡「おまたせしました、わざわざありがとう」


Aちゃんが持っている2本の傘のうち1本を受け取り歩き出す。



聡「さすが、Aちゃん。頼りになるね」

A「まあ、可愛い弟の頼みだから。それにずぶ濡れになって帰るわけにも行かないでしょ。」

聡「そうだよ!可愛い聡ちゃんがずぶ濡れで風邪でも引いたらどうするの!!」

A「よく言うわ」



そういってAちゃんは笑ってくれた。



普段からのんびり歩く俺に歩幅を合わせてくれる。

本人は気を使ってか自然体なのかわからないけどこういう優しさを持っている。


本当に大好きなお姉ちゃん。



A「ねーえ、聡。」

聡「え、あ、はい」

A「わざとでしょ?」

聡「なにが?」

A「傘、持っていかなかったの」



天気予報はたしかに雨だった。
それも降水確率も高く普通の人なら必ず持っていくであろう確率。

でも俺は持っていかなかった。



聡「だって、Aちゃん来てくれるって信じてたもん」

A「もう…、私になにか用事あったらどうしてたのよ…」

聡「んー、それでもAちゃんは来てくれたよ。だって俺のこと大好きじゃん」



A「ま、それもそうだね」



本当は俺が大好きなの。
でも、きっとAちゃんには伝わっている。
普段から天邪鬼で素直になれない弟の心をちゃんとわかってくれている。



A「あ、この傘ちょっと穴あいてる。聡、一緒に入れて」

聡「えー、特別だよ?」



ほら、今俺がして欲しいことしてくれてる。
傘に穴なんてないのにね。



聡「ねーちゃん」

A「なーにー」

聡「ありがとう」



そう言って右手から飴を取り出しAちゃんの口の中に入れた。



A「ふふっ、雨の日に飴?(笑)」

聡「さすが、ねーちゃん。古い」

A「え、うざ!(笑)」





.





時折、肩と肩がぶつかりながら狭い道を2人で歩いた。




この雨、
止んだら虹、


掛かるんだろうなー。






聡「これからも降ったらよろしくね。」

A「しょうがないなぁ…」







だから俺、


雨がちょっと好きだよ。








fin.

The neighbor she is pretty1→←Umbrella which was forgotten1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (187 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
473人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し55311号(プロフ) - ですよね!更新がんばってください! (2016年5月21日 22時) (レス) id: 9518d77807 (このIDを非表示/違反報告)
いのぱる(プロフ) - 名無し55311号さん» コメントありがとうございます(´;ω;`)これからもたくさん更新して参りますね♪ちなみににのみやさんの曲ですよ♪ (2016年5月21日 21時) (レス) id: 7403cdca1c (このIDを非表示/違反報告)
名無し55311号(プロフ) - すごい楽しみにして見てます!更新がんばってくださいrainbowって二宮和也の虹ですか? (2016年5月21日 18時) (レス) id: 9518d77807 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いのぱる。 | 作成日時:2016年5月18日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。