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ym.s


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「あの時の涼介かっこよかったなぁ、」

「なんだよそれ、今はかっこよくないみたいな言い方。」

「そんな事言ってないよ!涼介は変わらずかっこいい。」




真っ赤な顔でそう述べた伊野尾ちゃん。

2年前の今日、俺は一緒に暮らそうと彼に伝えた。




その日がはじめましてなのに思わずこぼれたんだ、

その言葉が。




伊野尾ちゃんを見た瞬間、一目惚れというものを人生で初めてした。
今までみた人の中で一番綺麗で、少しおっちょこちょいなところが俺の心をくすぐった。




「涼介も勇気あるよねぇ、」

「いや、結構心臓やばかったから。」




本当に、あの時は人生で一番心拍数が上がったと思う。






ずっとこの人と一緒に居たいと思った。

今日だけの関係じゃやだ。

そう思って、その日伊野尾ちゃんが言った『何でもします!』の言葉を利用することにあっさり成功。




まあ、そんな言葉なくたって、彼はOKしてくれたけど。




「涼介、何考えてるの?」

「ん〜?伊野尾ちゃん、かわいいなって。」

「はっ?!」

「あはは、ほんとかわいい、すき。」




そんな俺らも今じゃ彼氏彼女の関係となった。

告白はもちろん俺から …………… って言いたいところだけど、それは彼に先を越されてしまった。




ほんとに懐かしいな、あの日が、あの時間が。




そう思って、俺の膝に対面で座る彼の頭を撫でた。

くしゃりと笑って俺の首元に顔を埋める伊野尾ちゃんの姿が、そのままあの日と重なった。





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『 ……………… おれと一緒に暮らして。』





『それは 、、命令、ですか?』

『そうじゃない、って言ったら断るの?』

『いや ……………… 断らないです。』

『じゃあ、』

『でも、ひとつだけ条件いいですか、?』

『…なに?』








『おれと、付き合って、ほしいです。』







『……… 随分と急なことで、』



『それはやまだくんも一緒じゃないですか!
仮でも恋人関係だと、ほら、周りに怪しまれないというか …』


『あはは、そんなの考えちゃうんだ?



ふーん、そっかそっか、………… じゃあ、付き合った記念にハグでもしとく?』



『ほんと、ばかですか …』









そう言った後に香った甘いシャンプーの香りは今も鼻に残っている








end





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なすも(プロフ) - shootingstarhapさん» ほんとですか!嬉しいです!これからもどうぞよろしくお願いします^^ (2019年6月15日 21時) (レス) id: 457ac5cab4 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - やまいのさんもいのやまさんもどちらのお話しも好きです(^^)キュンとしました(^-^) (2019年6月15日 0時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なすも | 作成日時:2019年6月9日 14時

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