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下校はいつも伊野尾先輩と帰ってるけど、今日はそうじゃなかった。
「ごめん、今日大ちゃんと勉強して帰るから先帰っといて」
「え…」
やっと先輩とふたりきりになれると思ったのに …
伊野尾せんぱいをありおか先輩に取られたことが悔しくて、顔を歪ませてしまう。
俺を見て、気づいてよ。
なんて想いも虚しく、伊野尾せんぱいは俺に背中を向けて教室に戻ろうとしていた。
「せんぱいっ、！」
そんなこと、させない。
ありおか先輩に、絶対渡してやるもんか。
「………なに？」
「俺も一緒に勉強したい…です…」
俺にとって大っ嫌いな勉強。
成績も悪いし授業中は絶対寝てる俺が勉強をしたいなんて初めて言った。
「ダメ、ですか？」
黙り込む先輩に不安に思って問いかけた。
ダメならダメって早く言って欲しい…
でも言われたら言われたで、俺立ち直れる気がしない。
「… 大ちゃんに聞いてみるわ。」
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「やまだ！数時間ぶりだな！」
ありおか先輩はあっさりとOKしてくれた。
お前も馬鹿なんだ！って言われたことに少しイラってしたけど、まあほんの少しだから。
「喋ってねーで暗くなるから早くして。」
若干イラつき気味の伊野尾せんぱいに言われ早急にノートを取り出した。
そして1ページ目を開く
「はぁ？お前なんも書いてねぇじゃん。」
そう、俺のノートは真っ白。授業になると眠くて眠くて仕方なくて、俺はいつも睡魔に負けて机に突っ伏している。
それに比べてありおか先輩や伊野尾せんぱいのノートは文字で埋め尽くされていた。
ありおか先輩、ノートはちゃんと書くんだ…
「先生の声がいつも頭の中で子守唄に変換されちゃって…｣
「あはは！分かるよそれ！」
「大ちゃん同情すんなよ …」
頭を抱える伊野尾せんぱいに少し申し訳なく思った。
こんなやる気のないようなやつがいたら、自分の勉強が進まないだろう。
しかも何故か今日の伊野尾せんぱいは少しイライラしていて怖い。
昼から思ってたけど。
「とりあえず、そこの基礎問題しとけば？」
指をさした方を見ると読めない文字やら長々とした数式が俺の頭をパニックへと陥れた。
ほんとにこれ、基礎なの…？
「… あの、申し上げにくいんですが、分かんないです。」
「…… 基礎だぞ、これ。」
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なすも(プロフ) - shootingstarhapさん» ほんとですか！嬉しいです！これからもどうぞよろしくお願いします＾＾ (2019年6月15日 21時) (
レス) id: 457ac5cab4 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - やまいのさんもいのやまさんもどちらのお話しも好きです(^^)キュンとしました(^-^) (2019年6月15日 0時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすも | 作成日時：2019年6月9日 14時
