ださくてかわいい、いのお先生 (Ym × In) (ページ14)

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「いっのおちゃーん！山田涼介です、いるー？」

やってきました、いのおちゃんのアパート。

『306:伊野尾』と書いてあるから、きっとここがいのおちゃんの部屋。
ピンポンを何回押しても出ないから、とりあえず叫んでみた。

瞬間、がたっと開くドア。

「……やまちゃぁん、きてくれたのぉ………？」

「っわ、いのおちゃんっ！？」

ドアを倒れかかるように押して開けたいのおちゃんは、ふらふらと足元がおぼつかない様子で俺に抱きついた。

柔軟剤とせっけんと汗の混じった、いのおちゃん独特の香りがする。

「いのおちゃん、とりあえず中入ろっか？」

「んー……」

背中に腕を回すと体が異常なほど熱くて、真っ白な首筋には汗で髪の毛が張り付いている。

話しかけても返事がないからそのまま抱き上げると、ほんとに男かよって思うぐらい軽かった。

抱きかかえたまま入った部屋はモノトーンな感じで落ち着いていて、必要最低限な物……っていうか必要なものもなさそうなぐらい片付いている。

「いのおちゃん、熱は？」

「……わすれた。」

「ご飯は？」

「……たべてない。」

「……」

予想通りすぎる風邪の引き方で、もうなんて言ったらいいのかわかんないよ俺は。