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言ってしまったという後悔と、振られたことによる悔しさや悲しさ、混ざり合ったことのない感情が混ざり合ってなんともいえない気持ちになる
部屋に帰って静寂に包まれながらベットに倒れこむと、悲しさが溢れ出してきて涙が溢れ出す
俺らしくないのはわかってる、でも今回ばかりはいつもみたいに楽観的に捉えることなんてできなくて拭っても止まってくれない涙はもう拭うのをやめた
まだチャンスはある
そんな言葉を浮かべてみたって、一度振られてるのにまた告白するとか俺にはできない
明日も仕事でみんなと会わなきゃいけないのに、目を腫らしてしまうのはだめなのに。
あの時、いつも通りでいてほしいなんて言ってしまった自分のことが嫌いだ
そんなの無理に決まってるのに、無理させるだけだってわかってるのに。
俺自身の呼吸をする音しか聞こえない部屋でただ落ち込んでいると震えながら光りだした携帯
表示された名前はやぶで、あわてて涙を拭って電話に出る
伊「もしもし、?」
「あ、伊野尾…?
明日の仕事9時からに変更だって、」
伊「…わかった」
「うん、
じゃあおやすみ、」
声色はいつもより暗くても、おやすみって言葉が嬉しかった
無理やり止めた涙は、その一言で笑顔に変わってしまって不思議と心が軽くなった
薮のことで悩んでたはずなのに、薮のことで嬉しくなって
分かりやすい一喜一憂を繰り広げる自分が、なんとなく面白かった。
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青空の青さ(プロフ) - セロリさん» コメントありがとうございます!自分もセロリさんの作品が大好きです!更新頑張ってください! (2019年8月26日 19時) (レス) id: bb7f50e238 (このIDを非表示/違反報告)
セロリ(プロフ) - この作品好きなので更新頑張ってください! (2019年8月26日 0時) (レス) id: ace282198d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空の青さ | 作成日時:2019年7月9日 2時