堕ちて僕と苦しんで？ ページ12
Ryosuke.Y side
陛下をたぶらかしている奴
涼「え、それ俺の事？」
絶対違うだろ
人違いにも程がある
侑「嘘だ。その仮面を見ればわかる」
仮面‥‥‥？
大「あ、言い忘れてた」
涼「‥‥は？」
大「その仮面、陛下の仮面なんだ」
ん？
陛下の仮面ってことは
俺、国王の仮面を被ってる偽物みたいに
思われたりしてんの？
とんだとばっちりだ
涼「じゃあ今すぐ返しに＿＿＿＿＿＿＿＿」
侑「‥‥人間ごときがぬけぬけと」
涼「いや、そういう君だって人間じゃないか」
そう言うと少年は鼻で笑って
悲しそうな表情で堂々と言い放った
侑「僕は堕天使だ。」
涼「堕‥‥天使？」
大「知念、そのことはあれほど言うなって＿＿」
侑「うるさい。大貴は黙ってて」
こんなに可愛い顔して
恐らく年上であろう大ちゃんを
黙らせてしまっている彼は
一体何者なのか
侑「‥‥‥お前なんかには負けない」
涼「え、？」
最後まで少しも表情を変えることなく
知念くんとかいう少年は
割れた靴はそのままに
片足だけ靴を履いた状態で
ホールの人混みへと消えていった
たとえ仮面を被っていようとも
彼の寂しそうな表情は何かひっかかる
大「‥‥‥‥とりあえず座らねえ？」
やっぱり大ちゃんも
この空気は居心地が悪いみたいだ
そりゃあそうか
学校ではあんなに明るくて遊び好きだったんだもの
‥‥でも性格でさえも偽りの姿だとしたら？
涼「ほんとわかんねえな」
何が本当で嘘なのか
国王とやらの側近ともあれば
それはそれは優秀なのだろう
だからか俺は彼のことが分からない
大「‥‥だろうな」
涼「へ？」
大「まだこの世界には慣れないだろう」
涼「ああ、まあそう‥‥ですね」
焦った
俺が大ちゃんに不信感を
抱いていることを気づかれたら終わりだ
大「あのさ、」
涼「‥‥はい？」
ワインのような赤紫色の飲み物が入った
グラスをゆらゆらと揺らしている彼に
制服を着崩していつもサッカーに誘ってきたような
あの時の面影は全くない
そして俺よりも遥かに大人だ
大「敬語、辞めてくんね？笑」
涼「え？」
大「仮にも友達
.
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misaki - 凄い…続きが気になる。こういうお話大好きなんです。神作ありがとうございます (2019年5月13日 8時) (
レス) id: f52dfbbd1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：貴咲 | 作成日時：2019年5月12日 18時
