39.mm ページ39
「めめ....お願いやから休んでよ。クマも酷いし顔色も悪い....このまま働き続けたらそのうちほんまに倒れてまう。」
「倒れない。そんなの気合でどうにかなる。」
「ならへんよ！！体壊したらお兄さんに会いに行けなくなるんやで？そんなん元も子も無いやん....！！」
「うるさい、口じゃなくて手動かせよ。」
「めめ....っ」
「康二がサボるなら俺一人でやる。邪魔。」
「そんな....！！」
罪を犯した、かつて人間の体だった物体を火に放り込む。
藁を増やして、今度は首を投げ入れた。
今日もこの場が片付き次第、客のところに行かなければならない。
山の麓の寺の近くにある、バカみたいにデカい家の若い主に呼ばれている。
初めての客だ、何としてでも気に入られないと。
また兄ちゃんに会いに行きたいから。
身請けが流れたといっても、あんな美人を他の男達が放っておくわけが無い。
またすぐに言い寄られて、誑かされて今度は本当に誰かのものになってしまうかもしれない。
だから早く、早く会いに行かなきゃいけないんだ。
「....めめ、ちゃんと寝てるん？」
「しつこい。」
「まだあんなこと....その、アレや。なぁ、まだやってるん？」
「だったら何。」
「止めはしないけど....いや、ほんまはやめて欲しいんやで？でもめめの気持ちわからんでもないし....だから無理には止へんけど、でも気ぃつけてや？変な男に捕まったり、トラブルに巻き込まれたりしたらって思うと心配なんよ。」
「そん時はそん時だろ。ガッツでどうにかする。」
「変な薬とか飲まされるかも....」
「パッションでどうにかなる。」
「めめアホやめっちゃアホや根っからのアホや....」
「とにかく邪魔するならどっか行って。やるなら喋ってないで手動かして。」
「わかったわかった、ちゃんとやるから。」
ったく、康二は心配性なんだから。
....いや、わかってはいるんだ。
康二が言ったことはこの上無く的確。
身体は悲鳴をあげているし、暫くちゃんと寝た記憶は無い。
だけど全部兄ちゃんに会うためだから。
俺の体なんかどうなったっていい。
なんなら今度兄ちゃんに会った瞬間死んだって構わない。
兄ちゃんの腕の中で眠れるなんて本望だ。
いや、それだと兄ちゃんが悲しむか。
最期に兄ちゃんに会って、店を出てそのまま....
「めめ、めめっ！！！」
「ぁ....なに、どした？」
「火ぃ！！！手元ちゃんと見とかんと危ないから！！」
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まなお(プロフ) - なぎしゅうさん» ありがとうございます！twitterでフォローリクエストして頂ければ、18歳以上であれば基本的に承認しています。 (2021年2月23日 1時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
なぎしゅう(プロフ) - 初めまして。13作品一気読みしちゃいました。半リアルというかむしろこれがリアルなんじゃないかと思えるくらい、私のイメージ通りのメンバー達で、脳内幸せです。是非、「青い鳥@manao__82」に投稿されてる作品も読みたいのですが、どちらに行けば読めますか？ (2021年2月23日 0時) (レス) id: dee66be56c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年9月30日 18時
