24.ab ページ24
「え....佐久ちゃん、ここで寝るの？」
「だめー？」
「だめではないけど....でも、いいの？ここそんなに綺麗な場所じゃないよ？」
「亮ちゃんと一緒がいいんだもん！！それに佐久、朝弱くてさ。だからお願い、朝優しく起こしてくださいっ！！！」
「....てめぇの目的の八割は目覚ましの方だな。」
「えへ、バレちった。でも亮ちゃんと一緒がいいのは本当よ？だって俺、亮ちゃんのこと大好きなんだもん！！」
夜の店が閉まるのは薄らと日の登り始める明け方。
そんな時間に何故か起きていた佐久ちゃんが俺の部屋に来て、一緒に寝たいと言いだした。
いや、嬉しいんだよ？
俺だって佐久ちゃんのことが大好きだし、できるだけ長い時間を一緒に過ごしたいんだよ？
だけど最近はなんだか落ち着かなくて、寝付きが悪いような気がしている。
得体の知れない不安感に襲われることが増えて、先程も如恵留さんに無理を言ってしまったばかりだ。
ただでさえ眠れないのに、このやかましいのが同じ布団に入っているなんて....想像しただけで恐ろしい。
「絶っっっ対に煩くするんじゃねぇぞ、いいな？」
「わーっかりましたぁ！！」
「馬鹿！！お前時間考えろ、寅の刻だぞ！！」
「だってしょうがないじゃないか、亮ちゃんのことが大好きすぎてテンションが上がっちゃったんだもの。」
「....あ゛？」
「っ！？は、はーい....大人しく寝まーす....。おやすみなさい、亮ちゃん....いい夢を....」
「いい子。おやすみ、佐久ちゃん。」
やっと静かになったと思ったら、佐久ちゃんは俺の胸に顔を寄せて体に腕を回してきた。
できれば少し離れていただきたいとも思ったけれど、なんだか佐久ちゃんの体温が心地好く感じられるような気がしてきて。
しょうがないから今日はこのまま寝てやってもいいや....なんて。
「んー....亮ちゃんあったかぁい....」
「早よ寝ろ。」
「結婚したらさぁ....佐久、あの人と毎晩こんな風にギュッてしながら寝られるのかなぁ....」
「....」
「ここのポジション最高だよ。温かくて、亮ちゃんのいい香りがして....亮ちゃんも身請け先でやってみるといいよ。佐久のオススメ。」
「....いいから寝なさい。朝起こしてあげないよ？」
「それは困る....！！....けど、どうしても教えてあげたかったの。甘え下手な亮ちゃんに。」
「大きなお世話だよ。」
この日は何故かしっかりと眠れて、次の朝二人して寝坊したのはまた別のお話。
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まなお(プロフ) - なぎしゅうさん» ありがとうございます！twitterでフォローリクエストして頂ければ、18歳以上であれば基本的に承認しています。 (2021年2月23日 1時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
なぎしゅう(プロフ) - 初めまして。13作品一気読みしちゃいました。半リアルというかむしろこれがリアルなんじゃないかと思えるくらい、私のイメージ通りのメンバー達で、脳内幸せです。是非、「青い鳥@manao__82」に投稿されてる作品も読みたいのですが、どちらに行けば読めますか？ (2021年2月23日 0時) (レス) id: dee66be56c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年9月30日 18時
