愛しい君へ。【赤緑】

〆．盗聴 ページ9

緑side
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真っ暗な寝室で、イヤホンをつける。


…ジュンタ。


高校の時から、何回も聞いたことのある名前。



大毅が友達と飲みに行くなんてことよっぽどやないとないのに、このジュンタってやつとなら行くんや。





赤『今日もなー、ともがなぁー？』


黄『またともくんの話？笑』





大毅が俺の話をしてくれるんは嬉しい。


でも、この人に名前を呼ばれるんは気色悪くて仕方がない。


やってこの人、絶対に大毅のこと好きやもん。





赤『…あ、もうこんな時間か。とも寂しがっとると思うしもう帰るわ』


黄『えー…？もうちょい飲もうや、久々に会ったんやで？』





胸の奥がモヤモヤする。


大毅は俺のやもん、大毅は俺しか見やんもん。



不安を押し殺して、大毅にメールを打つ。






緑『まだ帰ってこやんの…？俺寂しいんやけど…』






なんて、いかにもぶりっ子みたいな文面。


大毅はこーゆーのに弱いから。






赤『…あっ、ともからメールきた！寂しい…やってさ！！もうめっちゃ可愛いな！！』


黄『…そうやな』





大毅が俺の話をすると、決まってこの人の声色は暗くなる。


まだ分からんのかな。


高校の時から、今も、これからもずっと、大毅は俺にしか興味ないのに。





ピコン。



赤『本間可愛いな。今から帰るから待っといて』




大毅に可愛いって思われるん、俺だけでええんやから。






赤『ほな帰るわ。また誘って？』


黄『…ん、分かった。また今度な』





大毅があの人と別れたのを確認して、イヤホンを取る。


…あのロケットペンダント、これからもちゃんと付けてくれるかなぁ。








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