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「ね、だから俺はどう?」



いつもはもう少し働く脳みそもいまいち対応出来ず呆然としているのに記憶だけがうるさく動く。


ねぇ、その光景なんか知ってるよ俺。


手を差し伸べられて、掬われて、口元に持っていって、ちゅって。


違うのは、その、薬指に光る、それだけで。



「Will you merry me?けい」



その瞬間記憶の中のあの子の面影がふわりと大ちゃんに重なる。


それは女の子じゃなくてかっこいい男の人で、子犬みたいなのに子犬じゃなくて。


なんで、とかどういうこと、とか。


ぱくぱく空いたり閉じたり俺の口はどうも役に立たない。


だってそんなの、ずるい。


心臓が痛いほど鳴っている。


数十年ぶりに再開した婚約者は、まさかの大学からの友達で、今、俺はプロポーズされていて。



「いーのちゃん、俺と結婚してくれる?」



もしかして、と思う俺に昔の俺が笑顔で背中を押したような気がした。


残念ながら乾ききった口ではすぐに返事ができず、こくんと頷く。



「ふふ、よかった」



色々ぶっ飛ばしてる気がするけど、なんだかしっくり来てしまったのだから仕方ない。


会えなかった数年分もたっぷり幸せにするからね、なんて口説き文句も貰っちゃえばもう俺は幸せにしてもらうしかない。


薮も光も知っていたことや、わざわざ俺との約束のためにこっちに来たこと、思い出すのを待ってたけど中々しぶといから映画を使って鎌をかけたこと、など処理しきれない諸々を聞いて頭がパンクするのはまた別の話。












_____
ぐだぐだですみません〜……!!(><)

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すいのん(プロフ) - ゆ 。さん» とてもとても嬉しいお言葉ありがとうございます!励みになります(;_;) (2023年4月5日 0時) (レス) @page29 id: 2a4d715210 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ 。(プロフ) - 数少ないjgin小説ありがとうございます。主様の書き方がすごく好きで何回も見させていただいています!! (2023年3月30日 18時) (レス) id: 132d25980b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すいのん | 作成日時:2020年12月31日 0時

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