あおいろぴすぃか (×in)

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「どうだった？」

「途中までしか見てない」

「は〜？お前休みだったんだろ？」

「いや、寝ちゃったんだって」



これだから伊野尾は……なんて失礼なことを言う薮に一蹴り入れる。



「痛っ！いってぇ！お前ほんと足癖！」

「うるせぇぞ薮」

「薮もいのちゃんも目立ってるから静かにして」

「「お前もその頭どうにかしろ」」

「怒られてないからいいの」

「ハゲるぞ」

「ハゲるよ」

「ハゲねぇよ！！」

「「「…………すみませ〜ん」」」

「ほら見ろ怒られた」

「は？薮のせいだろ」

「そうだよ薮うるさい」

「は？？！」



三十近くにもなってギャーギャー喚きながら廊下を歩いていたら部長に怒られるサラリーマンの図は傍から見たら怖い以外の何者でもない。


昔から付き合いの長い、というかもはや腐れ縁の薮と光は今も同僚として続いている。



「今日どこ？」

「今日いのちゃんじゃない？」

「伊野尾か〜どうせ和食じゃん」

「どうせとはなんだ和食美味しいじゃんかよ」

「はいはいほらいくよ」



日替わりでランチの行く先をそれぞれが決めるルールはここに入社してかれこれずっと続いている。


ランチひとつですら騒がしいけど、こんな二人といるのは中々悪くないんだよなぁ、なんて。












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