あたたかい場所はいつも２ Fuma.K

意外な関係 ページ5

どうぞ、と聡くんにお茶を出す



前にも何度かこうちゃんに会いに来てくれているが


風磨と鉢合わせたのは初めてだ



とはいえなぜかリビングに居座ろうとしている風磨




「風磨まだベッドで寝てなよ！」



具合悪そうにしてるのに…



「ソファで寝るからいい」



そう言って横になってしまった



仕方ないので


冷やし枕と毛布をソファまで持っていく




「…松島と家にあげるほど仲よかったの？」



かすれた声で尋ねてきた



「こうちゃんが聡くんのこと大好きだからね」



風磨のおでこに手を当てるとやはりまだ熱い


37度以上はありそうだ



「やっぱりベッドで寝たら？」


「松島だって男だからな」


「質問のこたえになってないよ？！」



中島くんと付き合ってるのかとかも疑っていたし


私の浮気でも心配してるのだろうか？



私は風磨しか見えてないけどね！




毛布をかけ直して聡くんの元へ戻った




「ごめんね、風磨が風邪引いてるんだー


ていうか風磨と知り合いなんだね！」



いつもの爽やかスマイルが無い聡くん


なんだかもぞもぞしている




「風磨くんは部活の先輩で…！」




聡くんと風磨が同じバスケ部だと知らなかった自分に驚いた


衝撃の事実にぼーっとしていると




「あの、Aさんと風磨くんって付き合ってたんですか？！」




聡くんにすごい圧で聞かれた


思えば人に言うのは初めてで照れてしまう



「うん////」



恥ずかしくて顔が上げられない




「めっちゃ意外です！えー詳しく聞きたいなあ！」



思いのほか食いついてきた聡くん



「うっせーぞ松島ァ」


とても不機嫌そうな風磨の声が割って入る



「風磨くん教えてくれても良かったのに〜」


「はあ？教えねーよばーか」


「水くさいなー！」



仲がいいようでじゃれ合っている


聡くんのみたいなキャラに風磨はちょっかい出したくなるのだろう



なんかほっこりする

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