乗り遅れた電車 ページ23
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ホームも人でごった返していた
慣れない人混みに心細くなる
でも、早く帰らないとお母さんに心配させてしまう
「次の電車……」
扉が開くたび人が吸い込まれていくよう
それが当たり前なのか
扉のギリギリまで立っている人たち
そんなことに足がすくむ僕はやっぱり
この世界には向いていないのかもしれない
≪電車がまいります≫
次こそ乗らなきゃ……
キーーーッ
電車がホームに入り扉が開く
波のように人が出てきては吸い込まれていく
今度は乗り遅れないようにリュックを背負い直すと両手できゅっと握って扉まで歩いていく
スーツを着た大きな大人たちが正面に立っている
恐る恐る乗り込もうとするけどホームに出発の音楽が流れる
あと一歩を踏み出せない
また、乗れない……
キュッ
「えっ？！」
ガチャン
扉は閉まった
僕の背中で
「俺に掴まってて？」
「…どうして」
「やっぱり、まだ大ちゃんといたくて」
僕の手を握って一緒に電車に乗ったちゃん
その胸に引き寄せられて不安定な電車の揺れもすべてちゃんが支えてくれた
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あーにゃん(プロフ) - 萌衣さん» ありがとうございます！ (2017年5月2日 0時) (
レス) id: 037dc25f04 (このIDを非表示/違反報告)
萌衣 - 更新楽しみです！ (2017年5月2日 0時) (レス) id: fe41e91705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾李里 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a_cat_hp/
作成日時：2017年4月21日 17時
