大切なおれたちの宝物 ybhk 2

54話 伊野ちゃん ページ6

光side

光｢ただいまぁ…｣



家に帰っても今日は1人。薮はサッカーの仕事の打ち合わせらしい。



最近MCも決まり大忙しの薮。



それなのに俺の面倒も見てくれており、本当に優しい。



薮にはとてもお世話になっているなぁと思いながらソファーに寝転がり、そのまま眠ってしまっていた。







光｢んんっ……｣



目を覚ますと視界がぐにゃりと歪んで見えて目を閉じた。



まずい…貧血だ……



ぎゅっと目を閉じ、恐る恐る目を開けてもまだ、続いているぐにゃった視界。



久々に病院に行き、精神使ったから疲れたのかな…



どうしよう…このまま誰もこなかったら……



祈りながら目を瞑っているとがちゃっと音がした。



伊｢ったくあの、ばか薮は…嫁をほってどこいってんだか…｣



ブツブツ言いながら入ってきたのは間違いなく伊野ちゃんだった。



光｢いのちゃ……｣



伊｢ひかる！？どした！？顔真っ白じゃんか！？｣



光｢ひん…けつっ……｣



伊｢ちょっとまてよ｣



伊野ちゃんが貧血の時に使えそうなものをすぐに作ってきてくれてもってきてくれた。



ぬるいタオルを目元におき、足は少し高いところに置いてくれた。



伊｢このまま寝てていいから、何か食べられそう？俺、ちょこっとなら作れるけど…｣



光｢いやっ……いい…ありがと……｣



伊｢りょうかい〜｣



いのちゃんは独り言をぶつぶつ呟きながらどこかに行ってしまった。



少しでも体調がよくなりますように…そう願いながら目を瞑って体を休めた。

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