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1 異変 ページ1

今考えたら明らかにおかしかった。



「...っ、」



毎朝起きたときに現れる頭痛。




それに続く吐き気。




なんとか我慢してご飯を少し口にし、市販の頭痛薬を押し込めばあとは楽になる。



耐えられない痛みほどでもなく、吐いたこともない。



しかも薬を飲んだら次の朝まで頭痛はないから、頭を気にすることなんか無かった。



ゴミ箱に積まれた空の頭痛薬。




歌舞伎の激しい稽古の疲れだろうなって、そう思ってたから何にも違和感もなかったし、稽古に慣れたら頭痛も無くなるだろうと思ってた。




また新しいの買ってこないとな、とストックを眺めて今日も1錠を流し込む。




丁度そのタイミングでマネージャーから迎えの連絡が入ってシンクにコップを置いて家を出た。









深「阿部ちゃん顔色悪くない?」


「そう?」


岩「頭痛、最近はなんもねえの?」


「稽古の疲れだと思う。薬飲んだら楽だし、そんな大事にはならないと思うんだけどな...、」





何かあったらまずいからと一応メンバーには頭痛のことを伝えてある。



それもあってか、稽古前に各自でストレッチとか準備をする時間に毎日照とふっかに確認とられるんだけどいつも大丈夫だから、その日も大丈夫だって伝えた。



でも何かがおかしい気はしてた。



その何かが分からなくてむず痒い。

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作者名:はくまい。 | 作成日時:2021年4月4日 13時

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