芸人さんと【短編集】# 2 (ページ9)

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『っていうか手！いつまで掴んでんの』

離して、って言うと

せめる「え？いいやんこのままで

あかんの？」

メガネをかけてないのに、

私がどんな表情してるのか全部知ってるみたいで

余裕そうな顔して下から覗き込む秋吉

透き通った茶色い瞳に見つめられると

『あかんよ』とは何故か言えなくて

ただただ自分の頬が熱くなっていくだけ

せめる「ふふ、かわい～」

『はあ！？そんなんいつも言わんやん』

せめる「言わんだけで、いつも思ってるしな」

『な、なんか変やで秋吉』

寝ぼけてる？まだ酔ってる？って問い詰めると

むくっと上半身を起こして

せめる「寝ぼけてへんし、酔ってへんよ」

って言って、指を絡めて手を繋ぐ

その綺麗な指先から

秋吉の気持ちが伝わってくるような気がして

恥ずかしくて仕方なかった

『なんで、』

せめる「好きやから、変になるねん」

『え、、？』

せめる「好きな子と二人きりで、変にならん方がおかしいやろ」

そんな言い方をされたら、鈍感な私でもさすがにわかってしまう

せめる「照れてんの？」

なにも言えないでいると、

またニヤニヤ顔で聞いてくる

『調子に乗るな』

せめる「痛～っ」

デコピンを一発、お見舞いしておいた

そうでもしないと、

せめる「照れてんのも怒ってんのも

全部、かわいい」

この部屋中に溢れ出す

桃色の空気に呑まれてしまいそうで________

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甘々でグイグイ過ぎたかもしれません、、

最近、せめる。さんが好きでつい書いてしまいました(自己満)