芸人さんと【短編集】# 2 (ページ6)

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やきもち____ ｱｲﾝｼｭﾀｲﾝ河井ページ6

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「あははっ、ゆずるさんめっちゃ面白い～！」

「また飲み会誘ってくださいねー？絶対！」

河井「あぁ！うん、誘う誘う！」

私の斜め前、数メートル先で繰り広げられている会話は周りの雑音を見事にかきわけ、直球ストレートで私の耳に入ってくる

『こんな地獄な飲み会ってあるんですね』

濱家「うわっ、めっちゃ顔やつれてる」

『なんとでも言え、です』

芸人って職業は何故かモテる

しかもあんなにカッコよかったら女の子が寄ってこないはずがない

そう、私の好きな人はとっってもモテるのだ

『なんで私今日の飲み会来ちゃったんだろ』

濱家「それを言うならあの女の子達やろ、なんで来てるん？ていうかどちらさん？」

『知らないです、どうせ後輩の誰かが呼んだんじゃないですかね…

女の子いた方が華やかだし』

濱家「ええ？それならここにおるのになぁ、めちゃくちゃ可愛い女の子」

そう言ってテーブルに肘をついている私の頭を

ぽんぽんってする濱家さん

『うっ、またそうやって子ども扱いする～』

濱家「ちゃうやん、まぁ６割そうやけど」

『やっぱり…！！』

26期の先輩達は私のことを娘みたいに可愛がってくれている

のは良いんだけれど、、、

私の好きな人にまで娘扱いされるのは御免だ

私だって＂女性＂として見られたい

あそこにいるキラキラした女の子、とまではいかないけど

好きな人には恋愛の対象として見られたいのだ

『もう今日は飲んでやる…！！』

濱家「おっ、飲む気になったか！

すみませ～ん、生二つ！」

『ビールを飲むとは言ってません』

濱家「やっぱ大人はビールやで」

『大人はそんなこと言わないと思うんですけど』

濱家「まぁまぁ飲もうや」

店員さんが運んできてくれたジョッキを持ち、乾杯の準備をしてる濱家さん

『はぁ…、乾杯』

正直ビールはまだ苦手だけど、無理矢理にでも胃に流し込んでやろうと決めた瞬間_____

「お前飲まれへんやろ、ビール」

さっきまで遠くから聞こえていた声が頭上から降ってきた

『っ！ゆず兄、』

河井「しかもすぐ酔うくせに」

そう言ってゆず兄は、私の手からジョッキを奪い

グイッとビールを飲んだ

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