芸人さんと【短編集】# 2 (ページ5)

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教えへん____ ｺｳﾃｲ下田ページ5

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『し～もちゃん！』

下田「っ、なんやねんAか」

『なんやねんってなに、なんやねんって』

いつもみたいにプクッと拗ねた顔をして、

わしの隣に座ってくるA

洲崎「あっ！Aまた下田の横座ってるやん！」

『下ちゃんの横がいいから座ってるだけやで？なんか文句ある？？』

洲崎「いや珍し、下田の隣がいいとか」

下田「おい」

まったく冗談に聞こえへんとこがこわいやろ？

Aがわしのこと好きっていうのはもう巷では有名な話で、、

『も～洲崎邪魔せんとってよ！！せっかく下ちゃんとラブラブできると思ったのにぃ～』

洲崎「やめろよラブラブとか」

『いっつも洲崎邪魔してくるよな、、下ちゃんは渡さんからなっ！』

洲崎「いらんわ」

下田「おい」

最初はAのこんな発言も全部冗談やと思ってたけど

" 私、下ちゃんのことほんまに好きやもん "

飲み会で同期に茶化された時に、瞳を潤ませながらはっきりそう言い切ったAを見て

こいつ、本気なんやって気付いた

もうその時から頭の中はAのことでいっぱいになって

前から可愛いとは思ってたけど、それ以外の感情も芽生え始めて

今も満更でもないな、とか思ったり、、

『あっ！下ちゃんなんでちょっと笑ってんの！』

下田「はぁ？別に笑ってない」

『笑ってない？じゃあ、にやにやしてる？』

そう言われて自分の口元がゆるゆるになってたのを自覚する

下田「なんっでやねん！」

『うわ！図星や！！なんでにやにやしてるん～』

下田「っうるさい！」

『ふふ、私見たもんね～』

完全に勝ち誇った顔のA

ほらな、こうやってすぐ調子に乗るから

実は俺の方が好きなんやでってことは絶対に教えたらん

今はまだな？

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