引き留める【白黒無常】 ページ8
手元の暗号機から、ガコンと音がすると同時に、ステージ内にサイレンの音が鳴り響いた。
近いゲートまで走る。
『先に行くよ！』と、反対側のゲートから他の3人の合図が聞こえた。
「よかった、3人ともむこうにいるのね」
私も早くゲートを開けて出よう。
そう思った時。
目の前に、ひゅるる、と傘が飛んできた。
「どうも、Aさん」
目を紅く染めた、
「あ……謝必安さ……、」
どうしよう。
頭の中でサイレンが鳴っている。
逃げろ、とでも言うように。
あぁどうして、足が動かないの。
薄い笑みを浮かべた白い影は私の方へと近づいてくる。
「逃げないんですか？」
そう言って彼が笑ったと同時に、私の足は反対方向へと走り始めた。
今の私は健康状態。大丈夫、いける。
「はっ………はっ…………」
走る。足がもつれて転びそうだ。
でも止まってしまえば…………
ちら、と後ろを見ると、余裕そうに笑う謝必安さん。
「っわ…！」
まずい。
後ろばかり気にしていたら、後ろにいた彼が突然消えた。
…いや、消えたんじゃない。
「ゲームオーバーだ、A。」
あぁ、目の前にゲートがあるのに。
体に、鈍い痛みが走った。
「っ！！…いった…」
「…残念だったな。もう少しで逃げられたのに。」
私の前でそういうのは、彼の後ろにあるゲートを指して言う范無咎。
「はぁ……私の負けだよ、投降する…」
「待て」
「え…」
突然、頭上に影が落ちたと思えば。
.
唇に、何かが触れた。
.
それが何かを理解するまでに数秒かかった。
「は、え…？」
「ふ、顔が真っ赤だな」
そのまま風船に括りつけられた、と思うと、ゲートの前で降ろしてくれた。
「今回はお前に免じて見逃してやる。またな」
そう言うと、もう一度キスを落として去っていった。
.
冷たいはずの彼の唇が、熱く感じた。
--------ｷﾘﾄﾘ線--------
リクエストありがとうございます！順に消化していきますので今しばらくお待ちください！
愛を。【占い師】【傭兵】【納棺師】(Seuyong様リクエスト)→←リクエスト待ってます、
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鈴蘭(プロフ) - 失礼します。イメ画書かせていただきました。汚いです。→https://d.kuku.lu/6ff61a8992 (2019年6月22日 18時) (
レス) id: 4b11b743ec (このIDを非表示/違反報告)
Seuyong(プロフ) - ヤンデレ納棺師くんとかリクエストしても大丈夫ですか！？ (2019年6月21日 18時) (レス) id: dc22fa88f2 (このIDを非表示/違反報告)
あのる。(プロフ) - 刻卯さん» 大丈夫ですよ！ありがとうございます…！ (2019年6月20日 22時) (レス) id: b95f2f110d (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - ツンデレの甘々系とかって大丈夫でしょうか……？ (2019年5月23日 22時) (レス) id: 351536e9d0 (このIDを非表示/違反報告)
あのる。(プロフ) - 刻卯さん» 刻卯さん初めまして！リクエストありがとうございます…！シチュエーションなどご希望ありますでしょうか？ (2019年5月23日 22時) (レス) id: a6fdb6280f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あのる。 | 作成日時：2019年4月3日 22時
