一握りの望みと欲‐Harry Poter ページ30
告白する勇気も諦められる自信もない。なら私は、自信がなくとも――。 / ハリー・ポッター
彼に好きな人がいると知ってからも、私はいつまでも片想いを途中棄権するなんてことはしなかった。いや、それよりも、できなかった。
それはまだ自分にも望みはあると信じていたからだった。馬鹿だ、浅はかな考えだ、なんて心のなかではわかっていた。
だけど、「彼には好きな人がいるから」そんなひとことで片がつけられる恋ではなかった。
ハリーは自分よりもひとつ年が上だった。ハリーはハリーの好きな人とは同じ年ではなかった。
だから、負けたくないという気持ちはあったけど、届きはしないだろうと、いつもコッソリ隠れて「好き」と言っていた。
話しかけるなんてことはやはり恥ずかしくてできず、いつも同じ部屋のジニーに先を越され終わるばかりだった。
好き。――このひとことでさえ彼に向けて言葉にできないもどかしさ、そして恥じて一歩退いてしまう自分が嫌になったことはいくらでもある。
まるで自分が、冬の雪国に生える――生えてはいるのに雪で埋もれ見つけてもらえずにいる――雑草のように思えてきてしかたがない。
それならもういっそのこと、諦めればいい。
そんなことを言う友人を幸せな人だと思うのは、自分で「頑張っても諦められない」とわかっているからだった。
前に進もう。
すでにわかっていた。もう、前に進むしか道はないのだと。
恋人なんかつくったって、いつか別れて、また違う人と恋人になって、幸せになって、そしてまた――のくりかえしだ。
どうせチョウ・チャンと付き合ったって、いつか別れる。そうしたら。
ああ、だめだ。こんなことは考えてはいけない。私は、二人を応援しなくてはならない。
ずっと永久に、つぶれないように、互いに優しくして、誰かに憧れられるような付き合いをしていくことを、私は二人に願うのだ。
「私が諦めてあげるんだから、幸せになってくださいね」
―――――
お久しぶりの更新でございます。
あ、薔薇の花シリーズはまだ続きますよ！
このお話はですね、作者自身の心境を表しています(笑)。この前好きな先輩に彼女がいると知って、諦めようと決意致しました。だけどやっぱりまだ忘れられないです。でもちゃんとけじめをつけるって大切だと思います。それはきっと仕方のないことだから、と。
ではまた貴方にお会いできることを祈って。
●薔薇の花50本‐George Weasley→←●薔薇の花11本‐Remus John Lupin
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
ハリーのメガネ
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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棗野 ｡(プロフ) - feat.もうしら寝さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございません！ リクエストありがとうございます、早急に作りますね！ (2016年1月24日 22時) (
レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
feat.もうしら寝 - ありがとうございます!リクエストでいろいろこまかいんですけど「ダーズリー家に夢主の猫が迷いこむ」→「許可をとり探しに来た夢主にハリーが一目惚れ」→「ハリーと同学年のグリフィンドール生であることが判明」→「いろいろあってハッピーエンド」という話を。 (2015年12月29日 16時) (レス) id: d5ada5d17a (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - feat.もうしら寝さん» いえいえ、こちらこそ！ もちろんですよ、リクエスト待っています！ (2015年12月23日 16時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
feat.もうしら寝 - ありがとうございます！ またリクエストしていいですか？ (2015年12月22日 14時) (レス) id: 506c16022b (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - feat．もうしら寝さん» ごめんなさい！ 誤字がありました、わざわざ、です！ 意味不明なこと返信してしまい申し訳ありません……(*_*; (2015年12月20日 23時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 ｡ | 作成日時：2015年8月8日 22時
